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製造業(機械・電気エンジニア)で働くベトナム人向け日本語ビジネス研修
2025年7月8日 公開
近年、日本の製造業(機械・電気エンジニア)における人材不足を背景に、ベトナム人の採用が急増しています。特に機械・電気エンジニアの分野では、技術的な知識と日本語能力の両立が求められる場面が多く、現場での実践的な日本語力が信頼と活躍のカギを握ります。
ベトナム人の優れた技術吸収力や勤勉さは高く評価されていますが、文化や職業観の違いから、現場でのコミュニケーションに戸惑うケースも少なくありません。こうしたギャップを埋めるためには、単なる言語教育ではなく、現場対応力を育てる日本語研修が重要です。
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文化的な背景をふまえた日本語コミュニケーションの課題
ベトナム人は日本と同じアジア文化圏に属し、礼儀正しさや勤勉さを美徳とする価値観を共有しています。一方で、以下のような特徴もあります:
- 年上や上司に対しては敬意を払いすぎて自己主張を控える傾向がある
→ 現場での報告・相談が遅れる原因に - 面子(メンツ)を大切にする
→ 失敗を隠そうとしてトラブルが大きくなることも - あいまいな返答で相手を気遣う文化
→ 日本の現場では「理解していないのに“はい”と言った」と誤解されることも
これらをふまえたうえで、日本の製造業(機械・電気エンジニア)で特に求められるコミュニケーション力と日本語表現に焦点をあてた研修が効果的です。
【講師コメント】
以前、製造業の現場で研修を担当したベトナム人エンジニアの中に、技術的なスキルは非常に高いものの、報連相に苦手意識を持っている方がいました。
「質問=迷惑をかけること」だと思っていたようで、間違いをそのまま放置してしまう場面も。当初は「聞いていいのに」と何度も伝えていましたが、日報記入の練習やロールプレイの中で、「確認や報告は信頼につながる行動」であることを少しずつ実感してもらうようにしました。
すると、報告のタイミングや頻度も増え、現場のコミュニケーションが格段にスムーズになりました。また、ベトナム語との文法構造の違いから、受け身表現(例:「〇〇が壊れています」)に慣れるまで時間がかかる印象がありました。
そのため、受動態を含む会話練習を繰り返しながら、“現場でよく使われる言い回し”を重点的に習得するプログラムに切り替えたことで、より即戦力としての日本語力を育てることができました。
【現場で役立つ日本語研修の実例】
① 技術的指示を正確に理解・伝達するための表現訓練
製造業の現場では、機械・電気設備に関する専門的な指示や注意事項が日常的に飛び交います。日本語の「〇〇を点検する」「〇〇の異常を報告する」といった命令・確認文を正確に理解し、自分の状況を正しく伝えられることが安全・品質の基礎となります。
研修テーマ例:
- 「配線に異常があります」「ノイズが発生しています」など異常報告の日本語
- 手順の復唱・確認(「○番のボルトを締めます」「了解しました」)
- 図面やマニュアルに関する基本語彙と読み方(例:「断面図」「仕様書」)
ポイント:
- ベトナム語には受け身の表現が少ないため、日本語の命令形・受動表現の使い方も丁寧に指導
- ロールプレイを用いた指示のやりとり訓練により、実践力を高める
② 安全・品質・報連相(報告・連絡・相談)の実践トレーニング
日本の現場では、「報連相」が徹底されています。
ベトナム人は協調性が高く責任感もある一方、上司への遠慮や「恥をかかせたくない」という意識から、問題を抱え込んでしまうことがあります。
研修テーマ例:
- 「作業中に異常音がしました」「手順を間違えました」のようなトラブル報告
- 「やり方が分かりません」「先に確認したいことがあります」といった相談表現
- 「今日はこの作業まで完了しました」など進捗報告の日本語練習
ポイント:
- 「失敗=報告しにくいこと」ではなく、「早めの報告=信頼される行動」であることを伝える
- ベトナム人の「遠慮がちな性格」をふまえた表現選びや心理的安心感の醸成を図る
③ 日本特有の職場マナー・文化理解
ベトナムと日本では、「時間感覚」「上下関係」「チームワーク」の捉え方が異なります。
こうした違いを理解せずに働くと、「やる気がない」「ルールを守らない」といった誤解を受けやすくなります。
研修テーマ例:
- 「なぜ日本人は“5分前行動”を大事にするのか」
- 「“ありがとう”を職場で言うことの意味」
- 「“ルールを守る”=自分と仲間を守る行動」
- 整理整頓・安全靴・ヘルメット着用の徹底の理由
ポイント:
- ベトナム人にとって“時間”の感覚は比較的柔軟であり、なぜ日本では「1分の遅れ」が問題視されるのかを背景から丁寧に解説
- 「叱責されること=期待されている証拠」であることを伝え、メンタル面のフォローも行う
豊富な実績とノウハウを持つ日本語オンラインスクールのご紹介
私たち日本語オンラインスクールでは、これまでに多数のベトナム人社員への日本語研修実績を持ち、企業様ごとのニーズに合わせた柔軟な研修カリキュラムをご提供しています。
また弊社の日本語講師はすべてビジネス経験を持つ日本語教育のプロフェッショナルになります。初級から中上級までの日本語力に対応し、ビジネスマナーを含めた実践的な研修が可能です。
オンラインでどこからでも受講可能、安心のサポート体制
当スクールの研修はすべてオンラインで提供しており、ベトナム国内はもちろん、世界中どこからでも受講が可能です。また、受講者が安心して学習を進められるよう、専任の講師による個別サポートや、学習進捗の管理、定期的なフィードバックなど、充実したサポート体制を整えています。
カスタマイズレッスンではケーススタディやロールプレイを取り入れた実践型の研修では、実際のビジネスシーンを想定しながら学習することができます。これにより、学んだ知識を即座に実践に活かすことが可能になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。当記事ではベトナム人社員向けの日本語研修の基礎について紹介していきました。もし研修導入にご興味のある方がいらっしゃいましたらぜひ気軽にご相談をいただけますと幸いです。
