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介護職で働くミャンマー人向け日本語研修

2025年7月15日 公開

近年、人手不足の日本の介護業界では外国人の介護士の活躍がまずます欠かせない存在となっており、なかでもミャンマー人介護スタッフは、その温和で丁寧な人柄思いやりのある接し方で、多くの現場から高い評価を受けています。

一方で、実際の現場に出ると「言いたいことがうまく伝わらない」「利用者との会話が続かない」「報告の仕方がわからない」など、日本語面での壁に直面するケースも少なくありません。とくに介護現場では、細かな気配りや一言の声かけが、ご利用者の安心感や命に直結することもあり、日本語の正確さとタイミングは非常に重要です。

そのため、ミャンマー人介護士向けには、単なる語彙の習得だけでなく、介護の現場で使われる表現・マナー・価値観を理解するための実践的な日本語研修が求められています。

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参考:大阪市の小規模多機能で活躍するミャンマー人

ミャンマー人の文化的背景と介護現場で起こりやすいギャップ

ミャンマーは敬虔な仏教徒が多く、年長者を敬い、穏やかで控えめな性格の人が多い傾向があります。このような文化的背景は日本の介護現場でも大きな強みになりますが、次のような点でミスコミュニケーションが起こりやすくなります。

  • 遠慮しすぎて質問や報告が遅れてしまう
    → 「大丈夫だと思いました」と自己判断してしまい、現場の安全管理に支障をきたすケースも。
  • 「叱られる=嫌われた」と感じやすい
    → 日本の「注意は信頼の証」という文化との認識差で、不安になってしまうことも。
  • YES/NOの感覚があいまい
    → 理解していないのに「はい」と答えてしまい、誤解や事故につながる可能性。

これらのギャップを理解しながら、日本語と行動をセットで身につけていくことが大切です。

【研修テーマ①】介護現場で使える「即戦力日本語」習得

日本の介護現場では、「ていねいな言葉遣い」や「相手の状態に応じた声かけ」が不可欠です。特にミャンマー人の方にとっては、「目上の人との距離感」や「感情を込めた声かけ」に戸惑いがある場合も多く、練習と慣れが必要です。

研修で扱う具体的な場面と言葉例:

  • あいさつとコミュニケーションの入口:
     利用者と顔を合わせたときには、「おはようございます。今日もよろしくお願いします」など、相手に対して“始まりの安心”を伝える表現を練習します。
  • 行動前の声かけ(介助・ケア):
     例)
     「今から体を拭かせていただきますね。少し寒いかもしれませんが、すぐに終わります」
     「左の手を上げてください。ありがとうございます。とても助かります」
     → 「命令」ではなく、「お願い+感謝」をワンセットにした声かけをロールプレイ形式で繰り返します。
  • 利用者の状態確認:
     例)
     「どこか痛いところはありますか?」
     「さっきより顔色が良くなりましたね」
     「ご飯、いつもよりたくさん食べられましたね」
     → 「観察+声かけ+フィードバック」をセットにして、相手との関係を築く表現を強化します。
  • 急な状況にも対応できる言い方:
     例)
     「すみません、今すぐ職員を呼びますので、少しお待ちください」
     「転びそうになったので、支えました。大丈夫ですか?」
     → 緊急時の“安心させる言い方”を定型表現として覚えてもらい、反射的に出せるように練習します。

指導ポイント:

  • 写真や動画で「この場面ではどう声をかけるか?」を一緒に考えることで、“考えて話す”力がつきます。
  • ミャンマー語と日本語の語順の違いや「敬語」と「ため口」の区別についても、誤用例→正しい例を交えて丁寧に説明します。
  • 語彙カードや表現リストを使って、「パターン化された言い方」を体で覚えていけるよう支援します。

【研修テーマ②】「報告・連絡・相談(ほうれんそう)」の習慣化

日本の職場では、特に介護業界において「小さなことでもすぐに報告・相談する」文化があります。ミャンマー人スタッフは「迷惑をかけたくない」という思いから、自分で抱え込んでしまい、結果的に問題が大きくなることがあります。

研修での具体トレーニング内容:

  • 利用者の小さな変化を言葉にして伝える練習:
     例)
     「〇〇さんが今日はいつもより元気がないように見えました」
     「朝の排泄がなかったようです。確認をお願いします」
     「〇〇さんが『お腹が痛い』と言っていました」
     → 状態の変化や違和感を“自分の言葉で説明”するトレーニングを、日報形式と口頭報告形式の両方で反復。
  • 判断に迷ったときの相談の言い方を定型化:
     例)
     「〇〇さんに薬を渡す時間が過ぎていますが、どうすればいいですか?」
     「着替えを嫌がっているのですが、どう声をかければいいでしょうか?」
     →「確認」「指示をあおぐ」「提案」の3つの使い分けを意識しながら、ペア練習やグループワークで練習。
  • 失敗を報告する勇気を支援:
     例)
     「申し訳ありません、報告が遅くなりました」
     「〇〇を間違えてしまいました。今後は気をつけます」
     → 叱責されることへの恐怖心を取り除き、「言わないことのほうが問題」という価値観を共有。

指導ポイント:

  • 日本人上司が何を「信頼」と感じるかを具体的に伝える(=報告の早さ、正確さ、素直さ)
  • 「伝えたつもり」と「伝わった」には大きな違いがあることを事例で学習
  • 実際のLINEや伝言メモを模した教材を使い、書き言葉の報告練習も取り入れる

【研修テーマ③】現場で信頼されるマナーと行動習慣

介護現場では、業務だけでなく「日常的なマナー」「チーム内での信頼構築」「安全と衛生の意識」が重視されます。これは日本独特の価値観でもあり、文化的背景を含めて繰り返し指導する必要があります。

研修での内容強化:

  • なぜ「5分前行動」が当たり前なのか?
     → 「送迎の時間が1人遅れれば全体に影響する」「食事介助や服薬は時間が決まっている」など、時間厳守が“相手への思いやり”であるという視点で説明。
  • 「ありがとう」「おつかれさま」は仕事の潤滑油
     → 利用者だけでなく、職場の仲間にも感謝を伝える習慣を作る。「黙って終える」ではなく、「ありがとうございました」「助かりました」と口に出すことで職場の信頼関係が深まる。
  • 整理整頓は命を守る行動:
     → 使った物は元の場所に戻す、濡れた床は拭く、タオルは清潔なものにすぐ交換など、“命に直結する整理整頓”の意味を具体例で理解する。
  • 注意されたときの受け止め方の指導:
     → ミャンマーでは「叱られる=否定される」と感じる文化があるが、日本では「期待の表れ」として注意されることも多い。
     →「何が悪かったのか、どうすればいいか」を一緒に考えることで、受け身ではなく“改善型の思考”を育てる。
  • 服装・身だしなみチェックリストの導入:
     → 爪は短く清潔に、髪型は清潔感、名札の装着、匂いの強い香水禁止など、利用者が安心する外見マナーを確認。
     → 実際の制服や髪型の写真を比較し、「OK/NG事例」を見て判断するワークも行う。

指導ポイント:

  • 「信頼される人とはどういう行動をする人か?」という視点で自分の行動を振り返る機会を設ける
  • 指導内容をポスターやイラストにして寮や食堂に掲示することで、“見える学び”を継続
  • 注意点をネガティブに伝えるのではなく、「こうすればもっと信頼される」というポジティブ強化を重視

以上のように、各研修テーマにおいて、より具体的な行動例・言語表現・現場場面を掘り下げて加えることで、実践性と理解度を高める日本語研修が可能になります。

豊富な実績とノウハウを持つ日本語オンラインスクールのご紹介

私たち日本語オンラインスクールでは、これまでに多数のミャンマー人社員への日本語研修実績を持ち、企業様ごとのニーズに合わせた柔軟な研修カリキュラムをご提供しています。

また弊社の日本語講師はすべてビジネス経験を持つ日本語教育のプロフェッショナルになります。初級から中上級までの日本語力に対応し、ビジネスマナーを含めた実践的な研修が可能です。

EPA(外国人介護福祉士候補者)向けの日本語研修事例

オンラインでどこからでも受講可能、安心のサポート体制

当スクールの研修はすべてオンラインで提供しており、ミャンマー国内はもちろん、世界中どこからでも受講が可能です。また、受講者が安心して学習を進められるよう、専任の講師による個別サポートや、学習進捗の管理、定期的なフィードバックなど、充実したサポート体制を整えています。

カスタマイズレッスンではケーススタディやロールプレイを取り入れた実践型の研修では、実際のビジネスシーンを想定しながら学習することができます。これにより、学んだ知識を即座に実践に活かすことが可能になります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。当記事では介護職で働くミャンマー人社員向けの日本語研修について紹介していきました。もし研修導入にご興味のある方がいらっしゃいましたらぜひ気軽にご相談をいただけますと幸いです。

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