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就労ビザの種類から取得方法まで!【外国人雇用検討中の企業必見】
2025年12月16日 公開
就労ビザとは?
本章ではまず、主な就労ビザの種類や仕組みについて解説します。
在留資格の定義と働ける範囲
就労ビザとは、日本で外国人が働くために必要な“在留資格”の一つです。在留資格は活動内容が法律で厳密に定められており、外国人が働ける職務範囲は資格によって大きく異なります。
たとえば「技術・人文知識・国際業務(技人国)」では、本人の学歴や職歴と業務内容の関連性が不可欠です。外国人であればどの仕事でも従事できるわけではなく、業務内容と資格の整合性が審査の中心になります。
就労ビザの全体構造
就労ビザは主に次の種類に分類できます。
・技術・人文知識・国際業務(技人国)
・特定技能(1号・2号)
・高度専門職
・技能
これら以外にも「経営・管理」などがありますが、企業の一般的な雇用では上記4種類が多く適用されます。どの在留資格が適切かは、採用する職種と本人の専門性によって決まります。
雇用主に求められる基本責任
企業には、外国人が適法に働ける状態であるかを確認する義務があります。在留カードの資格・期限・資格外活動の有無を採用前に必ず確認しましょう。
また、入管法や労働関連法に基づき、届出や管理義務を果たす必要があります。違法就労となった場合は外国人本人だけでなく企業も処罰の対象となるため、採用段階から正確な確認体制を整えることが重要です。
就労ビザの種類と特徴
本章では、企業の一般的な雇用で適用されることが多い「技術・人文知識・国際業務(技人国)」、「特定技能1号・2号」、「高度専門職(高度人材ポイント制度)」、「技能ビザ」について解説します。
技術・人文知識・国際業務(技人国)の特徴
企業が最も利用する就労ビザです。ITエンジニア、マーケティング、経理、通訳など幅広いホワイトカラー職が対象です。
学歴・職歴と職務内容の関連性が審査の基準で、「専門性の裏付け」が書類で示されていることが求められます。また、給与水準が日本人と同等以上であるかもチェックされます。
特定技能1号・2号の職種と要件
特定技能は人手不足分野への即戦力採用を目的とした制度です。外食、介護、宿泊、製造、建設などの特定業種が対象で、技能試験や日本語試験の合格が必要です。2号では長期就労や家族帯同も可能で、企業は受け入れ計画や各種届出を行う必要があります。
特定技能ガイドブック~特定技能外国人の雇用を考えている事業者の方へ~(PDF:7.6MB) PDFファイル
高度専門職(高度人材ポイント制度)
高度な専門性を持つ外国人を優遇する制度で、学歴、職務経験、年収などのポイントで審査されます。永住までの期間短縮や配偶者の就労緩和などの優遇があり、管理職や専門職の採用で活用されます。
技能ビザ
日本料理の調理人、工芸品職人、金属加工など、特定の技能を持つ外国人が対象です。実務経験の証明が審査の中心となるため、技能レベルを示す証拠資料の整備が必要です。
該当する活動・上陸許可基準についてはこちら(PDF:264KB)
技能実習と就労ビザの違い
技能実習は「技能移転による国際貢献」が目的で、就労ビザとは制度の性質が異なります。企業側の責務や業務範囲も異なるため、採用時には両者の仕組みの違いを十分に理解する必要があります。
採用前に人事が確認すべき「在留資格チェック」
本章では外国人を採用する際のポイントを解説します。
在留カードで必ず見るべき3点(資格・期限・資格外活動)
採用時に必ず確認すべき項目は次の3つです。
- 在留資格の種類
- 在留期限
- 資格外活動許可の有無
期限切れや資格の不一致は企業側のリスクにつながるため、初回面談時に必ず確認します。
職務内容と在留資格の適合性の確認
業務内容が在留資格に適合していない場合、申請が不許可になる可能性があります。特に「技人国」では専攻内容との関連性が重視されます。職務記述書を詳細に作成し、専門性が求められる業務であることを証明します。
留学生を採用する際の「技人国」切替の注意点
留学生が就職する場合、「留学」から「技人国」への変更申請が必要です。この際、学歴と業務内容の関連性、卒業見込み、企業が外国人を採用する理由を明確に示す必要があります。
不許可になりやすい4つのケースと事前回避策
業務内容と学歴・職歴の不一致
就労ビザで最も多い不許可理由です。専攻と実務の関連性が弱いと判断されると不許可の可能性が高まります。職務記述書を詳細化し、業務の専門性と本人のバックグラウンドの接続を明確に示すことが重要です。
給与水準の妥当性不足
外国人だからといって低賃金で雇うことは許されません。同じポジションの日本人と比較して著しく低いと不許可となる恐れがあります。給与規程や賃金台帳を整備し、合理性を示します。
企業の財務状況に問題がある
赤字だから不許可というわけではありませんが、継続雇用の見通しが曖昧だと審査は厳しくなります。事業計画や契約書など、安定した事業運営を示す資料が有効です。
書類内容の不整合
書類間のズレや表現の不一致は、不許可の大きな原因です。履歴書、職務経歴書、雇用契約書、職務記述書などの内容を照合し、整合性を徹底します。
就労ビザ取得の流れと必要書類
本章では就労ビザ取得の流れと必要書類や届出、注意点について解説します。
就労ビザ取得の標準フロー
一般的な流れは、内定 → 書類準備 → 申請 → 審査 → 在留カード受領です。審査期間は通常1〜3か月ですが、書類の整備状況によって変わります。
企業が準備する書類
企業側は会社概要、登記事項証明書、雇用契約書、給与規程、決算書などを用意します。企業の安定性と採用の必要性を証明する資料として重要です。
外国人本人が準備する書類
本人は卒業証明書、成績証明書、職歴証明書、パスポートなどを準備します。特に学歴・職歴の証明は審査の核心を担います。
審査期間の一般的な目安と、早期化のポイント
審査期間短縮のポイントは、書類の正確性と整合性です。業務内容が具体的であり、本人の専門性が明確に裏付けられているかが重要です。
リモート雇用・副業時の注意点
リモート勤務を採用している企業は、勤務場所・管理体制を明確に示す必要があります。勤務場所が複数ある場合は、就労実態を説明できるようにしておきましょう。リモート勤務も同様で、管理体制を明確にします。
副業については、許可された在留資格の範囲内かどうかを慎重に確認します。
雇用後に必要な届出
入社・退社・転勤時には入管への届出が必要です。企業の信用に影響するため、社員が「不法滞在」にならないよう、早めに届け出ましょう。
企業が必ず押さえるべきリスクとコンプライアンス
外国人を採用するにあたって、企業が押さえるべきリスクとコンプライアンスについて解説します。
採用面接時に確認できる項目と、確認してはいけない項目
面接で確認してよいのは、在留期限、資格外活動の有無、専攻内容など就労に必要な項目です。
宗教、家族構成、国籍などセンシティブな情報は質問してはいけません。採用差別につながる可能性があり、企業側のリスクになります。
資格外活動による不法就労リスク
資格外活動の範囲を超えた勤務は不法就労となり、企業側にも罰則が適用されます。シフト管理や勤務時間管理が重要です。
在留期間更新時の書類不整備による不許可リスク
更新時には就労実態や給与条件が審査されます。業務内容が変わった場合は事前に人事で整理し、届出書類に反映させましょう。
外国籍社員トラブルを避けるための管理の仕組み
給与や労働条件、配置転換はビザ更新に影響するため、人事部門が必ず関与します。日本人社員を雇用する際と同様、文書での記録が重要です。
就労ビザ運用を安定させるための社内体制
本章では、外国人社員雇用後のポイントについて解説します。
在留期限の一元管理
在留期限管理は複数部署で共有し、更新漏れを防ぐ仕組みを整えます。人事システムの活用も有効です。
ビザ申請と人事評価・職務変更の連携
職務変更や評価結果がビザ更新に影響する場合があります。人事制度とビザ管理を連動させることでリスクを減らせます。
労働時間管理や適切な給与支払いなど、健全な雇用環境はビザの更新審査で評価されます。
外国籍社員に必要な生活サポート
銀行口座開設や住居契約など、日本特有の手続きは外国籍社員にとって負担です。
雇用する外国人社員の生活の基盤が整っていない場合は、企業としてサポートしてあげることで、外国人社員には安心感が芽生えるでしょう。
生活不安が解消されると仕事への集中度が高まり、結果として離職率の低下につながります。
外国人社員の定着につながる日本語研修
業務で使う語彙や文書の読み方を含めた研修が有効です。現場の実務と結びつけることで、習得がスムーズになります。
プロの講師から直接指導を受けられるオンライン学習を取り入れると、場所や時間を選ぶことなく、好きなタイミングで学習ができるため、学習に取り掛かるまでのハードルを下げられます。
日本語オンラインスクールでは、企業様のニーズや受講生の方に合わせたレッスンを展開しています。業務で使う語彙や文書の読み方を含めた研修を行うことが可能です。
まとめ:外国人採用は「ビザ理解+社内運用」が成功の分岐点
外国人採用の成功には、就労ビザの理解と社内体制づくりの両方が不可欠です。採用前のチェック、書類準備、業務管理、生活サポートなどを丁寧に行うことで、外国人社員が安心して働ける職場を実現できます。
正しい運用ができれば、企業にとって優秀な外国人材を安定的に確保できる強力な基盤となります。
しかし、安定的に優秀な外国人材を確保できたとしても、外国人社員が日本企業で活躍するには、やはり、入社してからの日本語研修がその明暗を分けるでしょう。
当スクールでは、受講前後での実際の日本語会話レベルのチェックや月次レポートも行っています。講師とレベルやウィークポイントのチェックが可能ですので、効率的に学習を進められます。
まずはお気軽にお問い合わせください。
参照:出入国管理庁ホームページ
