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無料で利用可能な外国人向けの日本語研修用の教材・素材【前編】
2023年12月11日 公開
近年、日本で働く外国人も増加傾向にあり、それと比例して、外国人向けの日本語研修を実施する企業も増えてきました。外国人向けの日本語研修用の教材は種類も多いため、どれを選べば良いか悩んでしまう人事・研修担当の方もいらっしゃるかと思います。本記事では、主に公的な機関等が提供をしている無料で利用可能な日本語研修教材を紹介していきます。
どの日本語教材でもこれをひとつやれば大丈夫ということはありませんので、 外国人社員の日本語レベルや目的など一人一人のニーズに合わせて複数組み合わせたり、メイン教材の補助的な活用を目的としたりなど、使い分けて利用すると良いかもしれません。
前編と後編の2回に分けて公開をしていきます。ぜひ皆様の参考になれば幸いです。なお、後編では当スクールでも実際に、ビジネス日本語研修に利用をしている市販の日本語教材やウェブサービス等を中心に紹介していきます。
1.【無料】NHK NEWS WEB EASY-やさしい日本語で書いたニュース
NHK NEWS WEB EASYは、NHKが運営している日本語学習者向けのニュース記事サイトです。やさしい日本語文法や語彙、また漢字へのルビや、リスニングでも聞ける点が特徴で、特に、日本語レベルがJLPT N4~N3レベル向けに活用できます。毎日日本国内のニュース記事が更新されています。
活用のポイントとしては、可能であれば、日本人社員や、日本語レベルの高い外国人社員とペアになって、音読や自国との違いなどを話しながら、スピーキング面、発音力の向上を目的とした使い方ができるとより効果的です。
https://www3.nhk.or.jp/news/easy/
2.【無料・有料】ビジネス日本語素材・教材集
学習院大学の国際研究教育機構がまとめた外国人向けの日本語教材等になります。日本国内のビジネス日本語教育事情や実際に日本の職場で働く外国人のインタビューなど、様々な切り口でのビジネス日本語教材などを紹介しています。
https://www.gakushuin.ac.jp/univ/geore/research/research_a-3/protop.html
3.【無料】NIHONGO eな
独立行政法人国際交流基金が提供している日本語学習コンテンツになります。無料で誰でも利用可能な日本語学習ウェブサイトについて、便利なポイントと操作方法をブログ形式で紹介しています。ビジネス日本語以外にも基礎レベルの「漢字」「かな」「文法」「会話」「社会・文化」などのカテゴリーからコンテンツを選べるほか、初級、中級などレベルも選択可能となっています。
4.【無料】日本語研修用の動画教材
経済産業省が日本企業で働く外国籍社員の効果的な日本語コミュニケーション力の向上を目指す学習方法について、企業における実証調査を行い、ウェブ上で活用できる動画教材を作成し、オープンデータとして公表しています。日本特有の企業文化や慣習にも触れていますので、日本特有の、言語能力以外の部分の非言語コミュニケーションについても知っておくことで、外国人社員のみならず、彼らと接する日本人社員・上司にとっても彼らとの社内コミュニケーションを円滑にする上での参考になるはずです。
特に、社員を人前で叱責することが日本企業ではよくありますが、その受け止め方もその社員の国籍によっては大きく異なってきます。例えば、ベトナムでは、友人や同僚など周りの環境をとても意識する文化があるため、人前で怒られることに対し日本人以上にストレスを感じます。人前で怒られるという経験をしたベトナム人スタッフは、最悪の場合には翌日に退職してしまうといったケースもあります。
動画例
経産省のYouTubeチャンネルで、その他多数の教材動画の閲覧が可能です。
まとめ
今回紹介をしてきた日本語教材・素材は主に公的な機関等が提供をしている無料教材がメインになります。どの日本語教材でもこれをひとつやれば大丈夫ということはありませんので、 外国人の日本語レベルや目的など一人一人のニーズに合わせて複数組み合わせたり、使い分けて利用すると良いかもしれません。ぜひ教材選びの参考としていたければ幸いです。 なお、後編では当スクールでも実際に、ビジネス日本語研修に利用をしている市販の日本語教材やウェブサービス等を中心に紹介していきます。