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外国人特定技能の日本語力とは?

2023年9月28日 公開

近年、慢性的な人材不足によって、注目されている外国人在留資格「特定技能」。 特定技能という言葉は聞いたことがあるものの、そもそも特定技能という制度や特定技能を有した外国人就労者の日本語力がどれぐらいのものか詳しくわからない方も多いのではないでしょうか。

本記事では特定技能の外国人の日本語力や雇用する際に必要な日本語試験について解説をしていきます。少しでも参考になれば幸いです。

そもそも特定技能とは何か

外国人就労者の受け入れ制度の1つである特定技能は2019年より、特定技能を有した外国人の受け入れが可能になっており、目的としては労働力の確保があり、即戦力となる外国人の人材を採用することが可能になりました。特定技能で雇用できる分野は14種類のみで例えば、建設業や漁業、介護業、宿泊業など様々です。

同じように外国人受け入れ制度の1つとして技能実習もあります。 技能実習生とは、技能実習制度で行われている技術習得を行うために、外国から日本へ来ている人材のことを言います。目的としては、特定技能のように労働力の確保ではなく、学んだ技術や知見を母国に持ち帰っていくことになっています。

特定技能は2つの雇用の種類

特定技能のなかでも2種類あります。

【1】特定技能1号
【2】特定技能2号

特定技能1号では、特定の産業分野にて相当程度と判断された外国人が業務に従事できるようになるものです。通算で5年働くことが可能で1年ごとに在留期間の更新が必要です。また、家族を日本に同伴させることが特定技能1号ではできないといった特徴があります。

特定技能2号では、特定の産業分野において熟練者と判断された外国人が業務に従事できるようになるものです。在留期間の制限がないため、日本で永続的に働くことも可能ですが6ヶ月もしくは1年で更新する必要があります。日本語能力に関しては試験は不要で、条件を満たすことができれば家族を日本へ同伴させることが可能といった特徴があります。

特定技能で雇用する際の日本語試験について

次に特定技能として雇用する際の「日本語試験」について解説していきます。

【日本語試験がそもそも必要ない場合】

実は特定技能として雇用するために、日本語試験は必須というわけではなく、以下2つのパターンに当てはまらない場合のみ受ける必要があります。

「技能実習生から特定技能へ移行する場合」
「既に同じ分野で特定技能として就労しており、同じ分野での転職をする場合」

これらの場合は日本語試験は不要になります。

一方で日本語試験が必要なパターンは以下2つになります。

「初めて特定技能として就労する場合」
「すでに特定技能として就労しているものの、他分野への転職をする場合」

必要な日本語試験について

特定技能として認められるためには以下2つのいずれかの日本語試験を受験し、合格する必要があります。

・日本語能力試験(JLPT)
・国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)

それぞれどのような試験なのか、解説していきます

日本語能力試験(JLPT)

日本語能力試験(JLPT)には最もレベルの高いN1から一番下のN5の5段階があり、特定技能として認められるためにはN4以上のテストに合格する必要があります。

N4で合格するための目安としては以下のようになっています。

「読む」→基本的な語彙や漢字を使って書かれた、日常生活の中でも身近な話題の文章を、読んで理解できる「聞く」→日常的な場面で、ややゆっくりと話される会話であれば、内容がほぼ理解できる

試験は年二回で日本47都道府県で行われており、世界各国の多くの都市でも行われています。試験方式はマークシート方式になります。

国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)

国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)にはレベルの高い順からC2.C1.B2.B1.A2.A1の6段階があり、特定技能として認められるにはA2レベル以上の試験に合格する必要があります。

A2で合格するための目安としては以下のようになっています。

日常生活や職場でよく使われるような文や表現が理解できる。簡単で日常的な範囲なら、身近で日常の事柄についての情報交換に応じることができる。自分の背景や身の回りの状況、直接的な必要性のある領域の事柄を簡単な言葉で説明できる。

試験は毎年12回のテストが行われるなど、日本語能力テストよりも実施回数は多くなっています。試験実施場所は日本国内だけでなく、東南アジア諸国などでもおこなわれています。試験方式パソコンで受験をするCBT方式になります。

実際、特定技能の日本語力はどうなのか

一般的に日本語学校などを卒業した外国人はN3レベル前後が多いとされています。また、日本の専門学校や大学を卒業しているとN2レベル以上が多くなります。一方で特定技能の場合、取得要件が日本語能力試験N4以上になるため、実務で日本語をスムーズに話すことが出来る外国人が求人に応募してくることはなかなか稀です。 また日本人と同等レベルの日本語力の外国人人材は引くて数多な人材ですので、よりよい条件を提示しないと採用は困難と言えるでしょう。

特定技能で外国人を採用する際に大事なこと

前述の通り、特定技能で外国人を採用する場合、仕事をする上での日本語力が足りていない場合も想定されます。その為、来日後に日本語の語学研修が必要なケースも考えられます。来日後に、日本語学校に通ったり、社内で日本語研修をするなど 方法は幾つもありますが、来日前から、日本語レッスンを受けることができるオンラインでの日本語研修もお勧めです。

まとめ

本記事では、特定技能で雇用する際の日本語試験や特定技能の日本語力について解説してきました。外国人労働者の需要が高まっている中で、特定技能で外国人を雇用する際に必須な日本語試験や日本語力について知っておくことは大切です。

ぜひ本記事を参考に、特定技能で求められる日本語力についての理解を深めていただければ幸いです。

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