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[日本で働く外国人向け]ビジネス日本語が身につけられる語学資格

2023年8月30日 公開

日本で働く外国籍の方々の中には、既に日本語能力試験(JLPT)のN2やN1を取得している方々もいらっしゃいますが、職場において日本語で円滑なコミュニケーションが難しいと感じる方も多いかもしれません。こうした方々がさらなる日本語スキル向上を目指す場合、JLPTよりも高度な日本語資格の取得を検討することが有益です。今回は、JLPTを超えたレベルの日本語力を磨きたい方々に向けて、おすすめの語学資格についてご紹介いたしますので、ぜひご参考にしてみてください。

JLPT以外の日本語資格を取得する理由とは

多くの外国籍の方々は、最終的な日本語学習目標としてJLPT N1合格を掲げていますが、JLPTで評価される日本語スキルは、実際の日本企業での業務において活用できない場合があります。なぜなら、日本企業の実務では、ビジネス上のコミュニケーション能力が特に要求されるからです。JLPTは、ビジネスにおける日本語の使用能力を測るものではなく、基本的なリーディングとリスニングの試験です。

つまり、JLPT N1を取得していたとしても、日本企業でのコミュニケーションに支障をきたす場面が存在する可能性があります。特に、母国語が中国語の方々は漢字の理解が得意で、JLPT N1に合格しやすい一方、合格しても日本語のスピーキングとリスニングが日常会話のレベルにとどまることがあるかもしれません。

また、社会人になると、学生時代のように日本語の学習に時間を費やすことが難しい場合も多いでしょう。社会人は自由な時間が限られているという理由もありますが、学生時代のように試験合格を目指して集中的に勉強することが難しいため、勉強計画の実行が難しいと感じる方もいるかもしれません。

目標を定め、日本語力向上を目指す方々には、日本語の資格取得がおすすめです。資格試験には応募費用がかかり、締切が存在するため、勉強に取り組む意欲が高まりやすい利点があります。JLPTは最も広く知られた日本語資格ですが、その他にもJLPTより高度なレベルを要求する資格が複数存在します。これらの資格を考慮することで、自身に適したものを見つけることができます。以下では、4つの日本語資格をご紹介いたしますので、ぜひ参考にしてみてください。

おすすめの日本語資格4選

【1】 J.TEST実用日本語検定 B級~特A級

1991年から実施されているJ.TEST実用日本語検定は、外国人向けの日本語試験で、年間約5万人が受験しています。 J.TESTには、上級者向けの「A-Cレベル試験」と初級~中級者向けの「D-Eレベル試験」、そして入門者向けの「F-Gレベル試験」が存在します。しかし、B級、準A級、A級、特A級は、JLPT N1よりも難易度が高いです。特に、特A級は「幅広い分野や状況で専門的な話題を理解し、高度なコミュニケーション能力を持つ」という基準を満たし、CEFR C2※よりも更に高いレベルを要求します。J.TESTは多様な日本語レベルを測定できる特性を持っており、高度な日本語スキルを追求する方々に推薦される試験です。

※CEFRは、言語能力を6つの段階(A1、A2、B1、B2、C1、C2)で評価する国際的な基準で、A1が初心者レベル、C2が母国語レベルに相当します。JLPTはC1(上級者レベル)に該当します。

【2】 TOPJ実用日本語運用能力試験 上級A

TOPJ実用日本語運用能力試験は、外国籍の方々を対象に、日本語の語彙、文法、文型などの基本的なスキルと、日本社会や日系企業の習慣、文化に対する理解力を評価する試験です。TOPJの特長は、言語スキルだけでなく、留学生活や日系企業などのシーンを通じて、日本文化への理解を重要視している点です。

TOPJのレベルの中で、最も高いレベルである上級AはCEFR C2相当であり、JLPT N1よりも難易度が高いです。公式サイトによれば、この試験の目的は「会議の場で日本人と対等に討論し、専門用語や漢字を正確に理解した上で書類を作成する能力を備え、また、国内外で活躍する日系企業の外国人リーダーとしての資質を持つこと」です。

【3】BJT J1+

BJTビジネス日本語能力テストは、外国籍の方々のビジネス環境での日本語コミュニケーション能力を測定する試験です。BJTは、ほぼ毎日実施され、受験者はテストセンターでコンピュータを使用して受験するため、受験スケジュールの調整がしやすい特徴があります。

この試験は、0~800点のスコアとJ5~J1+の6段階のレベルで評価されます。また、BJTはJLPTと同様に、在留資格の申請において法務省入国管理局によって証明基準として認められている利点もあります。BJTのスコアが480点以上の場合、JLPTのN1と同等とみなされるため、BJTのスコアが480点以上の場合、N1以上のレベルとみなすことができます。特に、最高レベルであるJ1+は、「どのようなビジネスシーンでも十分な日本語コミュニケーション能力がある」という基準を満たすため、非常に高度な日本語スキルが求められます。

【4】ONiT (口頭ビジネス日本語試験)

ONiTは「Oral Nihongo Test(口頭ビジネス日本語試験)」の頭文字を略したものであり、日本語が母語でない方々を対象に、ビジネスの現場での日本語「話す」能力をコンピュータを通じて測定する試験(CBT)です。問題は音声や画像で提示されます。 ONiTは、社内の伝言、報告、連絡、相談などの状況や、社外での商談、打合せ、会議などの場面を通じて、ビジネスの状況での日本語スピーキングスキルを実践的に評価するパフォーマンステストとして設計されています。

ONiTは、0~300点のスコアと1~7の7段階のレベルで評価され、CEFRの基準に合わせて(主にB1、B2、C1、C2の範囲)、受験者の日本語能力を示す目安も評価レポートに記載されます。分析的評価では、発音、文法、語彙、聞き手への配慮、構成、流暢さという6つの側面から評価が行われ、口頭能力のバランスを確認できます。詳細な評価レポートは受験後の学習にも役立つでしょう。

まとめ

ビジネスレベルの日本語を話せる外国籍の方々は、日本企業での職務遂行において大いに活躍できる機会が広がります。また、日本企業で管理職を目指す際には、日本人部下を指導することが求められることもあり、ネイティブに近い日本語スキルが必要です。将来のキャリア向上を考えるなら、より高度な日本語力を磨きたい方々には、今回紹介した日本語資格に挑戦することをお勧めします。

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