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日本語研修はどんなカリキュラムが効果的?

2021年5月1日 公開

カリキュラムは大きく分けると企業側から依頼された要望に沿って日本語研修を行う場合と、担当講師やスクール側で、カリキュラムを組む2パターンがあります。その際は企業側の要望を取り入れながら、生徒さんのレベルに合わせてコースデザインを行います。

当スクールにお問い合わせ頂く総務や人事担当の方から話を聞くと「以前、日本語研修を実施したけれど、会話力に変化が見られない、結局いまだに会話が成立しない」という現場の声を受けて、検討されている方や、初めて日本語研修を検討されている方もいらっしゃいます。

そのため中には日本語研修を受講した結果、現場でのコミュニケーションが今より円滑にできるようになるか、学習効果面について、疑問を持つ担当者の方もいるのではないでしょうか。

多くの場合は学習者のレベルに合った学習内容が計画されていない、学習量が不足していることが原因として考えられます。

本日は「日本語を上達させるためには、どのようなカリキュラムや学習内容が効果的なのか」について生徒さんの成功事例やニーズ・レベル別テキストなどを一緒にご紹介します。

効果的な学習内容例 2

長音や濁音、促音(小さいつ)、な行とら行の混同などの発音が苦手な中国人学習者の場合

良くない事例:
学習者は耳で聞いた日本語を自分の口で発する際に、母語の影響によってうまく話せないことが多くあります。

口で説明するだけでは発音を直すことは難しく、直すことに面倒さや失礼に当たるのではないかと考え学習者の発音を訂正せず、そのまま聞き流してしまうこともあるのではないでしょうか。

聞き流すということは、外国人社員にとっては「意味が通じている」という解釈になりますので、訂正せずにそのまま使い続けることになります。その結果間違った発音が定着し、さらにコミュニケーションが取りづらくなることが考えられるでしょう。

日本語研修の時間内で行えることには限りがありますが、外国人社員は現場で働く時間の方が何倍も多くあります。日本語教師の立場から言うと、働いている時間も練習の場としてどんどん活用してほしいと願っています。そのためには気になる発音がある場合は、こちら側で気付き直すことも大切です。

効果的な学習方法:
きちんとした発音が相手に聞こえるか、聞こえないかによって伝わる意味も変わってきます。そのためコミュニケーションを取る上で、発音が聞き取りやすいと言うことはとても重要です。効果的な学習方法としては、コラムなどのテーマを与え、自分の声を録音し聞いてみることです。

当スクールでは宿題の一つとして「NHK WEB EASY やさしい日本語で書いたニュース」を使用し音読の練習を行っています。このNHK WEB EASYは外国人でも分かるような優しい日本語を使ったニュースで、音声内容はルビ付きの文章として記載されています。

またルビなしや普通のニュースに切り替えることもでき、レベルに合わせて音読を実施することが可能です。

練習方法の一つを紹介すると、学習者には宿題としてニュース内容の音読練習と音声データを送ってもらいます。アジア圏の学習者の場合はチョコレート、ドーナツ、パーティなど話しにくい単語から練習し、短文→長文→ニュースと言った流れで確認をします。

単語が上手に話せるようになっても短文や長文になった途端に発音が崩れてしまうことがあるので、研修時には会話練習前のウォームアップとして行うことも多いです。

長音や促音(小さいつ)「し」と「ち」、「つ」と「す」の発音が苦手な東南アジア圏(ベトナム・インドネシアなど)の学習者の場合

良くない事例:
皆さんは発音を練習する際に、口の形は意識しても舌の動きまではあまり意識しないことが多いのではないでしょうか。発音は口の形や大きさ、舌の動きが合致してその音を作り出すことができます。

舌の位置や口の形などを意識しないまま日本語を話し続けると、間違った発音のまま日本語を話し続けることになってしまいます。そのため、学習者に対してもその仕組みを理解して、取り組んでもらう必要があります。

効果的な学習方法:
ベトナムやインドネシアなどの東南アジア圏では「し」と「ち」と「つ」と「す」の区別が難しいとされ「試験」と言いたい時に「ちけん」と答えたり「暑い」と言いたい時に「あすい」と答えたりすることが多くあります。

どちらも舌の位置に問題があるので、この部分を訂正する必要があります。例えば「し」と「ち」を話せるようになるには、次のように練習します。

「し」の場合は静かにして欲しい時にする「シー」と言うポーズをします。学習者は言うことに対して意識が向いていないので、自然にできることが多いです。

そこに「シー」と息を出しつつ「いー」の音をのせると「し」の息の音と「い」が重なりあって「シー」の音になります。

次に「ち」の場合は「シー」と言いながら舌を歯の裏側(上の歯と下の歯がくっついている所)に移動します。そうすると「し」から「ち」の音を作ることができます。このように口や舌の使い方を理解することによって音を作り出すことができるのです。

学習者は自分が話した声を聞くと、発音の間違いや違和感に気づき、再度練習し、録音をするという手順を繰り返します。その結果発音が上達し、会話がスムーズに進むことが多くなるため学習者も自信がつきやすくなります。

アジア圏の学習者も上記の手順に沿って練習を繰り返したところ、1ヶ月程度で発音に変化が現れ自分でも間違いに気づくことが多くなりました。また自主的にニュースや日本語の聞き取りを行うようになった点もコミュニケーションの改善などの相乗効果が生まれるでしょう。

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まとめ

効果的な学習方法を行う前に大切なことは、企業側や学習者が求めるニーズとスクール側で設定したコースデザインが合致しているということです。この部分を疎かにしてしまうと、学習に対する目的意識が低くなりやすい傾向にあります。

そのため日本語研修を行う際に企業や学習者が持つ目標に対して、どのようなカリキュラムを組んだら効果的なのかを考える必要があります。

外国人従業員がいる多くの企業では効果的に短期間で勉強し、現場でも生かして欲しいと考えているため、日本語学習は力を入れて取り組みたい分野でもあるでしょう。

ここでは実際の教育事例や外国人社員採用についてお役立ちコラムを定期的に配信します。

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