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初級レベル(JLPT N5)向け日本語レッスン振り返り

2024年4月10日 公開

こんにちは、代表の村元です。香港出身のエンジニアの方の日本語レッスンを振り返ってみようと思います。日本語レベルが初心者レベルのため、英語を活用したレッスンとなりました。日本語学習のきっかけは、日本の企業で働いていているが、英語を使うことが多く、日本語を練習する機会があまりない。そこで、日本語で日本人とコミュニケーションがとれるようになりたいと思い、学習を決められた個人生徒の方です。受講前の日本語レベル、学習プラン、成果について整理しました。

当初の日本語レベル

【総合レベル:N5(弊社のレベル基準表ではレベル1) 

・リスニング:簡単な単語でゆっくり質問をすれば聞き取ることができる。

・スピーキング:AはBです。等の簡単な文型を使って話すことができるが、動詞の活用などはできない。

・リーディング:ひらがなカタカナを正確に読むことができる。

・その他:日本の常用漢字は大体知っているが、中国語とは違う意味で使われることも多く、誤解も多い。

・英文法を基準として日本語を理解しようとしていることが多く、英語で言いかえが難しい表現や日本語独特の表現については、納得するまでに時間がかかっている。

・文法に関しては、一つ一つ懐疑的に質問をしながら、自分なりの解釈を加えて理解しようとする姿勢がみられるので、一つ一つ納得いくまで突き詰めて答えを出していく形をとっていく。

・また、その日の出来事や週末の予定などを雑談で話すことも多いが、話しているうちに英語だけになってしまうことも多いので、適宜日本語の文章に直し、キーフレーズをチャットに書いて残すなど、日本語を話す機会が少しでも増えるように工夫していく。

 

学習のアプローチ法

使用教材:オリジナルテキスト、みんなの日本語

授業頻度:2回/週(50分) 入会コース:50時間コース

授業の進め方:

①単語と文法:テキストを用いて学習。新出語彙を確認する回では、出てきた単語をすでに知っている単語の知識とつなげて意味を予測したり、日常会話で実際にどんな所で耳にしたことがあるかなどについて話題を広げながらのインプットを図る。

②スピーキング:授業の冒頭10分程度、毎回フリーカンバセーションの時間にし、今日の日付、曜日・最近の出来事や今週の予定などについて話す。英語になってしまうことも多いため、その場合適宜日本語の文章に直していく。

③リスニング:教師が今までに習った文型を使い、質問をする。授業の冒頭でいくつか質問を行い、授業中も教材の内容に合わせて、「あなたも~ですか。」「あなたはどう思いますか」など、アウトプットするタイミングを随時作っていく。

④ライティング(宿題):ライティングに関しては本人はそれほど必要性を感じていないようだったので、授業中には特に練習はしない。宿題で文型練習帳をつかって文章の作成を行わせる。

⑤リーディング(宿題):N5レベルの文型がある程度身についてきたら、みんなの日本語のまとめ問題のページにある読み物で、長文を読み、理解する練習をしていく。

 

成果

総合評価:N4弊社のレベル表ではレベル3

①単語と文法:N4レベルまで到達。特にN5レベルでのて形、ない形、た形、普通体の習得に時間をかけ、会話の中でも「~ています、~てください、~てはいけません、~なければなりません、~なくてもいいです、~ないでください、~たり、~たり」などの表現を使えるようになった。
②スピーキング:N5+レベル。自分が言いたいことを、自分の知っている文型を使って伝えることができるようになった。英語でしか言えなかった複雑な表現を日本語でうまく表せることが多くなった。

③リスニング:N4レベル。N4レベルで勉強した文型を使った質問であれば、通常の速度で聴いたことに答えることができる。

④リーディング:N4レベルで習った文型で書かれた、みんなの日本語のまとめ問題のページにある読み物のQ&Aに正しく答えることができた。

総合:日本語についてはひらがな、カタカナ、漢字と簡単な挨拶以外は学習したことが無く、全くの初心者だったが最終的にN4レベルまで成長した。授業中は生徒さんからの質疑応答を中心に文法の落とし込みを確実に行い、積極的に新しい単語と文法を使ってアウトプットしていた。

英語と日本語を比べてしまって理解に躓いてしまうことも多かったのですが、知っている知識を集約し自分なりの解釈ができたからこそ、身についている部分があったと思います。ボキャブラリーも増え、普段の生活で耳にする様々な表現についての疑問を授業の中で解決し、表現を自分のものにしていました。これからも、日本でのお仕事、生活を応援しています!

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