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外国人従業員を雇用する際には住居のサポートは必要なのか
2022年10月17日 公開
日本で働く外国人が増える中で、暮らしやすい生活環境や住居の確保はとても大切です。しかし保証人が見つからない、過去に苦い経験をしたという理由で「外国人お断り」の賃貸物件もあります。
住居の問題を外国人従業員本人に任せてしまうと、何人も住んでいる部屋に転がり込んで生活環境が乱れている、会社から遠いところしか見つからなかったなどの問題が生じる場合があります。
そこで今回は外国人労働者の住居サポート、企業がサポートすべき内容、はじめに確認しておくべきマナーについて紹介します。
どんな住居サポートがある?方法は?
まずは、外国人従業員を採用する場合、いずれかの支援を行うことをおすすめします。
・企業側の社宅提供
・企業側で住居の手配
・物件探し・賃貸契約の補助
この中で一番望ましいのは企業側の社宅提供で、会社から近く賃貸料も相場より安いところがほとんどです。
会社から近いところに社宅があることが多いため、交通費の出費もかかりません。社宅を提供する際のポイントは、他の従業員のことを考え、同じ国を隣にする、日本人と階を分けるなどの配慮です。
また企業側にとっても給料から家賃を天引きできるため、家賃未納を心配する必要がなく、新規で住居手配や物件探しをする必要がありません。
もし社宅がない場合でも、外国人従業員に特化した賃貸住宅や寮タイプの物件を提供するサービスもあります。これらは家具付き物件であり、生活のサポート、トラブルがあった際の対応などを引き受けてくれるものもあります。
外国人従業員の物件探しは、日本人と比べても時間がかかり、受け入れてもらう場合も出てくるでしょう。以前に比べて日本に住む外国人も増えてきているため、寛容な不動産業者ももちろんいます。
そのような場合、外国人人材を雇用する前にあらかじめ外国人入居者に理解のある不動産業者を見つけておくのもおすすめです。不動産業者は、入居する外国人従業員の身元や職業、さらに大事なポイントとして保証人がいることが分かると契約をしてくれるものです。
企業側が仲介で入ると、安心感が増し契約を行ってくれることも考えられます。このように事前準備をしておくと、入居もスムーズに行え、外国人従業員にとっても安心材料の一つになるはずです。
他にはこんなマナーを確認しておこう
外国人従業員や他の居住者も気持ちよく生活するために、入居前には以下の点について確認しておきましょう。
あいさつ
日本ではご近所さんとすれ違ったときに、「おはようございます」「こんばんは」などとあいさつをすることが多くあります。しかし、国によってはあいさつをする習慣がなく、日本での生活でも同じように過ごしてしまうことが考えられます。
特に社宅で生活し、会社の人とすれ違った際にあいさつしないことによって、礼儀がなっていないと思う日本人もいます。そのようにならないために、どんな場面でどんなあいさつが必要なのか、事前に説明しておく必要があるでしょう。
ゴミ出し
日本は地域によってゴミの分別や曜日、分別方法が変わっています。もちろん国によってゴミの分別方法や出し方も違います。ゴミ出しの方法は近隣住民とトラブルになることが多く、決まった曜日、方法で出さないと相手側のストレスにもなりかねません。
こちらも事前にゴミ出しのルールや分別方法について教えておくことをおすすめします。
騒音対策
日本では夜の時間になると、日中よりも騒音が少なくなり静かにすることが常識です。しかし国によってはそのような常識がなく、音楽を大音量で流し、友達や知り合いなど大人数が集まって、パーティーが始まることもあります。
日本で夜遅くまで騒ぐことは、他の人の迷惑になるため控えるように説明することも大切です。日本での生活スタイルやマナーを知っておくことによって、外国人は非常識だ、マナーがなっていないと言われることもなくなるでしょう。
このように企業側は外国人従業員に、日本で生活する上で必要となるルールやマナーを教えることも重要です。
まとめ
現在は国土交通省から、外国人の民間賃貸住居への円滑な入居を図るために、不動産業者などにガイドラインが公開されています。
それにより、外国人労働者を受け入れやすい環境が整備されていますが、それでもなお外国人だからという偏見や文化の違いから不動産仲介業者に断られる可能性があります。
外国人従業員が住居に関して不安にならないよう、企業側がしっかりとサポートすることで、定着率を上げ、人手不足の解消につなげることができるでしょう。